Introduction

死にかけて死神に助けられる、メルヘンハード 第2弾

お前は死ぬ。だから死神が来た。分かりやすい。
「ツキカゲノモリ」「ツキノオト」と好評をいただいてきました死神シリーズの
第3弾。死にかけの主人公と少しまぬけな死神が織りなすメルヘンハードな物語。
今回の主人公は家を追い出されて、ウタウタイの“しのぶ”と一緒に暮らす“鹿太郎”。
やりたいこともなくて、“しのぶ”のウタだけ聞いて過ごす毎日。別にいつしんでも
かまわないって思ってたけど、突然の事故で死ぬとなるとやっぱり死にたくない!!
人生最後の走馬灯的スペース・ファンタジー
たくさんの命がいっぺんに奪われる場面をたくさん見て来たけど、いざ奪われる側になって
みたら、頭をよぎる走馬灯はやっぱりボクだけのもので、なくなる命の数だけ走馬灯があるに
違いなくて、世の中には常時どのくらいの走馬灯が飛び交っているんだろうなんて考えた。
せっかくだから宇宙の果てから未来まで行ってみたいところには、この際全部行ってみよう。
どうせもうすぐ終わる命なら人生を振り返るだけじゃつまんない。でも、“しのぶ”のウタは
もう一回だけ聞きたい。ボクが生まれてきたことを赦してくれるような、ウタ。